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2024.09.08

ウォールナットとは?特徴やクルミとの違い、用いるデメリットを詳しく紹介

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ウォールナットは、世界三大銘木の一つに数えられている高級木材の一つであり、さまざまな家具や建築現場で幅広く利用されています。

高級感ある色合いや木目が特徴で、古くから私たちの生活を支えてきた木材です。ただし、「ウォールナットと他の木材との違いを知らない」「ウォールナットと言う名前は聞くけど詳しくしらない」という方も多いのではないでしょうか。

この記事では、ウォールナットについて特徴や種類、用いる際のメリット・デメリットなどそれぞれ詳しくお伝えします。

 

ウォールナットとは

ウォールナットとは、古くから高級木材として広く利用されてきたクルミ科クルミ属の落葉広葉樹です。世界三大銘木の一つに数えられており、美しい色合いや木目の特長、さらには優れた耐久性と加工性が優れていることもあり、建築物や家具など幅広く利用されています。

ウォールナットとクルミの違い

ウォールナットとクルミは、どちらもクルミ科の木材ですが、家具業界・木材業界でウォールナットといえば、主にブラックウォールナットを指します。一方、クルミといえば日本産のオニグルミなどを含む中国産、ロシア産のクルミ材を指すことが多いです。

 

ウォールナットとクルミの大きな違いはその色合いと質感にあります。ウォールナットは深い色合いと高級感を持つので、シックで高級感のあるインテリアを作り上げるために最適です。

また、非常に硬く、耐久性に優れているため、長く使える家具や床材として重宝されています。その強度から、家具のフレームやテーブルの天板など、耐久性が求められる箇所に使用されることが多いです。

 

一方、クルミはウォールナットとは異なり明るくナチュラルな色合いが特徴です。クルミの木目は柔らかで、温かみのある自然な雰囲気を持っており、部屋を明るく優しい印象に仕上げます。ウォールナットよりもやや柔らかいため、加工がしやすく、日本では古くから家具材や工芸品に利用されてきました。

 

ウォールナットの特徴

色合い

ウォールナットは、深い褐色が特徴であり、重厚感と高級感があります。

木材を切断した直後は、その断面が明るい色合いを持つことが多いですが、時間の経過とともに空気中の酸素と反応し、徐々に色合いが変化していき、独特なマーブル模様のコントラストが生まれます。この模様は、同じウォールナットでも個々の板ごとに異なります。

 

ウォールナットの色合いは、自然そのままの美しさを楽しむために、あえて着色せずにそのままの状態で使用されることも多いです。

木目

ウォールナットは、空に向かってまっすぐに成長する特性を持っているため、木目も直線的で整然としていることが多いです。そのため、木目は均整の取れた美しさを備えており、家具や床材などに使用されることで、高級感のある空間を演出するのに活用されます。

 

特に、大きな面積を持つ家具や床に使用した際には、統一感がありながらも、自然な木の風合いを感じる仕上がりとなります。

伐採の時期

ウォールナットは、主にアメリカ合衆国の広大な土地で自然に産出されており、その伐採には長い年月がかかります。

一般的に、ウォールナットの木が伐採に適した状態に達するまでには数十年の年月が必要とされており、木が十分に成熟し、最良の材質を提供できる状態にするために、1ヘクタールあたり2〜3本程度にとどめて、十分に栄養が行き渡るように工夫して生育されています。

強度

ウォールナットは、密度が高く、重量感があるため、非常に硬くて丈夫です。そのため、精度や強度が求められる楽器や床材などに広く利用されています。木材によっては、湿度や温度の変化によって寸法が狂ったり、反りやねじれが生じたりすることがありますが、ウォールナットはこれらのリスクが非常に低いのが特徴です。

 

このため、ウォールナットを使用した家具や建材は、傷やへこみがつきにくく、長期間にわたり使い続けることができます。

色味の変化

ウォールナットは、黒に近い濃い褐色の特徴を備えていると紹介しましたが、紫外線により徐々に明るい茶色へと変わっていく経年による色味の変化を楽しめます。使い込むほどに色味の美しさを増し、年月を重ねることで家具や建材に深みが出てきます。

色味の変化が気になる場合は、家具の配置を考慮し、一部分だけが長時間紫外線にさらされないように工夫すると、他の部分との色に差が生じにくくすることも可能です。

 

加工性や接着性

ウォールナットは、加工性と接着性に優れているため、多くの家具職人や木工愛好者に利用される木材です。

木材は通常、伐採後も呼吸を続けるため、環境の湿度や温度に影響されて木材の水分量が変化し、収縮や歪みが発生しますが、ウォールナットは反りやねじれといった変形が起こりにくいので、精度の高い加工が求められる家具や工芸品に利用されルことが多いです。

 

また、ウォールナットは接着性も非常に優れており、薄くスライスしても狂いが生じにくいため、寄木細工や複雑なパターンを作る際にもその性能を発揮します。接着剤との相性が良く、接合部が強固で安定しているため、複雑な構造を持つ家具や装飾品にも適しています。

 

ウォールナットの種類

アメリカンブラックウォールナット

アメリカンブラックウォールナットは、ウォールナットの中でも特に高級な木材として広く知られています。その名の通り、アメリカ産のウォールナットが原流となっており、古くから家具や工芸品の製作において非常に高い評価を受けてきました。

 

アメリカンブラックウォールナットは、重厚感のある色合いと繊細で独特の美しい木目が特徴で、さらに、塗料との相性が良く、ペンキやステインなどの仕上げ材がよく馴染むため、美しいツヤを持つ仕上がりが期待できます。その品質の高さから多くの職人やデザイナーに高級家具や工芸用の材料に選ばれています。

クラロウォールナット

クラロウォールナットは、アメリカンブラックウォールナットとヨーロッパ産のウォールナットを接ぎ木して生まれた木材です。クラロウォールナットの特徴の一つは、樹高が比較的低めであることです。

一般的なウォールナットの木が高く成長するのに対し、クラロウォールナットは低く広がるように成長します。そのため、幹が太くなりにくく、家具材として使える大きさに成長するまでには、非常に長い年月が必要となります。

 

クラロウォールナットの色合いは、辺材が淡い黄褐色を帯びており、心材は濃い赤褐色と非常に深みのある色調で、接ぎ木による影響で木目が不規則に入り組んでいるため、木材全体に独特の模様やうねりが見られることが多いです。

このような特徴的な木目なので、唯一無二の家具や工芸品を製作するために利用されます。

バストゥーンウォールナット

バストゥーンウォールナットは、クラロウォールナットにさらに接ぎ木を施して作られる非常に希少価値の高い木材です。

イングリッシュウォールナットを接ぎ木に使用することで誕生し、自然界には自生していない人工的に生み出された品種なので、流通量は極めて限られており、高価格で取引されることが多いです。

 

最大の特徴として挙げられるのが木目と光沢で、木目はくっきりとした黒いラインが見られ、他のウォールナットにはない躍動感のある模様が特徴的です。

また、接ぎ木によって生まれる不規則な木目は、まるで自然が生み出した芸術作品のようです。バストゥーンウォールナットは、特別な家具や装飾品の材料に選ばれることが多いです。

オレゴンウォールナット

オレゴンウォールナットは、アメリカンブラックウォールナットの中で、西アメリカのオレゴン州をはじめとした土地で産出される高樹齢のウォールナットです。

限られた地域でしか産出されないため、その希少性は非常に高く、特に大きな一枚板のテーブル天板などは高値で取引されることが多いです。

ヨーロピアンウォールナット

ヨーロピアンウォールナットは、やや赤みを帯びた柔らかな色調が特徴で、強度があり耐久性にも優れているため、手道具や機械での加工が容易であり、古くから家具や内装材、さらには装飾品の材料として利用されてきました。

ヨーロッパ全域で広く生育されているウォールナットではありますが、ヨーロッパのみならず、中東やトルコ、中国などでも利用されており、さまざまな文化圏の建築物や家具の製作において親しまれてきたといえます。

全体的に明るく、温かみのある色合いなので、家具やインテリアに用いられると温かみと品位を加える木材として広く知られています。

 

ウォールナットを用いるメリット

高級感ある深い色合い

ウォールナットのメリットの一つは、他の木材にはない高級感あふれる紫がかった濃い茶色の色合いです。ウォールナットを材料に使用することで、空間全体に重厚感と上品さを与える家具やインテリアが仕上がります。

 

前述でも説明しましたが、ウォールナットの心材は、濃いこげ茶色から黒みを帯びた茶色までさまざまな色調が混ざり合い、その奥行きのある色合いが生み出すコントラストが魅力です。

この自然に生まれる色のグラデーションは、塗装や着色で簡単に再現できるものではありません。

 

ウォールナットの色合いは、非常に人気が高く、他の木材をウォールナットの色味に塗装することで「ウォールナット風」に仕上げた家具も多く見られます。

傷や凹みに強い

ウォールナットは広葉樹なので密度が高く非常に硬い木材です。そのため、家具や床材に使用された場合でも、日常的な使用によるダメージが少なく、長期間にわたり美しい状態を保つことができます。

例えば、テーブルの天板としてウォールナットを使用すれば、食器を置いたり、物を落としたりしても、傷や凹みが付きにくいため、家具の美しさが損なわれる心配がありません。

特に小さな子どもやペットがいる家庭でも、ウォールナットの家具は耐久性が高く、安心して使用することができます。

 

このような特性により、ウォールナットの家具や床材は長く使用できるうえ、メンテナンスの頻度も少なくて済むため、管理にかかる手間や費用を抑えることもメリットとして挙げられます。

割れにくい

頑丈さだけでなく、割れにくいという特性でも知られています。密度が高く硬いため、衝撃に対する耐性が非常に強く、割れにくい性質を持っています。

例えば、椅子やテーブルの脚など、衝撃を受けやすい部分にもウォールナットを使用することで、家具が壊れにくくなり、安心して長く愛用することができます。

 

また、割れにくいため、加工の際にネジや釘でしっかりと固定することができるため、頻繁に使用されるテーブルや椅子など経年劣化しやすい家具なども狂いが少なく長く利用できるところもポイントです。

温度や湿度で変形しにくい

一般的に、木材は環境の温度や湿度によって収縮や膨張を繰り返し、その結果として反りやゆがみが発生しやすくなります。しかし、ウォールナットは乾燥処理後の安定性が非常に高いため、長期間にわたって形状を維持しやすい木材として知られています。

梅雨のような湿度の高い時期でも膨張しにくく、逆に乾燥する冬場でも収縮が少ないため、家具や床材として使用した際に変形しにくいです。

この安定性は、特に長期間使用する家具や建材にとって重要であり、ウォールナットを選ぶことで、年月が経っても変わらない美しさを保つ家具や建築物に仕上げられます。

 

また、変形のしにくさは、割れや破損が生じるリスクを抑えるため、使用者が怪我をする可能性をなくせるので、安心して長く愛用できる木材といえます。

触り心地が良い

ウォールナットは密度が高く硬い木材でありながら、表面が非常に滑らかで、手触りが良いので、家具やフローリングに使用すれば、日常生活をより快適にします。

例えば、ダイニングテーブルの天板や椅子の肘掛け、さらにはフローリングにウォールナットを用いると、毎日触れる部分においてその快適さを実感できます。

特に、夏場の湿度が高い時期や梅雨の時期でも、ウォールナットはべたつきを感じにくく、さらっとした触り心地を保つため、快適に過ごすことができるのもポイントです。

 

ウォールナットは、使い込むほど滑らかさが増し、手触りがより良くなっていくので、長く使用すればするほど、心地よい感触を楽しむことができます。このような特徴から、見た目の美しさだけでなく、触り心地にこだわる方に非常に人気があります。

 

ウォールナットを用いるデメリット

価格が高い

ウォールナットを用いる際のデメリットの一つにウォールナットは非常に人気のある木材で、その美しい色合いや高い耐久性から多くの人々に人気がある一方で、価格の高さがデメリットになります。

 

価格が高い理由として、まず、ウォールナットは成長が非常にゆっくりで、木材として利用できるようになるまでには長い年月を要することが挙げられます。

そのため、他の木材と比べて供給量が限られており、需要に対して供給が追いつかないことが価格を押し上げる要因となっています。また、ウォールナットは、一本の木から得られる使用可能な部分が限られていることも価格の高さにつながっています。

 

このため、ウォールナットを使用した製品は一般的に高価になりやすく、手頃な価格で質の良い木材を求める方には、別の選択肢を検討する必要があるかもしれません。

変色しやすい

ウォールナットはその美しい濃いこげ茶色が魅力的ですが、この色合いは永続的ではなく、時間が経つにつれて徐々に明るい茶色に変わっていく傾向があります。

変色は経年変化の一環として楽しめる場合もありますが、一部だけが変色してしまい、全体的な見た目にムラが生じることがあります。

このような部分的な変色は、家具やフローリングの一部が色あせたように見える原因となり、経年変化を楽しむというよりも、見た目が損なわれたと感じることがあります。

 

長く美しい状態を保つ工夫として、日光による紫外線が変色の原因になるため、カーテンやブラインドを利用して紫外線の影響を抑えたり、定期的に保護剤を塗布することで、変色を防ぐことができます。

汚れやシミが目立つ

ウォールナットは濃い色合いのため、明るい色の汚れやシミが目立ちやすいです。例えば、ダイニングテーブルや床材としてウォールナットを使用した場合、食べ物や飲み物をこぼしてしまうと、汚れが残りやすく、汚れを放置すると、シミが木材に染み込み、取り除くのが難しくなることがあります。

小さな子どもやペットがいる家庭では、頻繁に食べこぼしや飲みこぼしが発生するため、ウォールナットの家具や床材を使用する場合は、こまめな掃除が必要になります。

 

さらに、ホコリや細かいゴミが白っぽく浮き出て見えるため、汚れが目立ちやすいので、部屋の清潔さを維持するためには、定期的な掃除が欠かせません。特に、神経質な方や掃除の頻度が少ない方にとっては、ウォールナットを使用した家具や床材は向かないかもしれません。

 

汚れやシミを防ぐためには、日常的にランチョンマットやカバーを使用したり、こぼれたらすぐに拭き取るなどの対策が必要になります。

 

弘益おすすめのウォールナット製家具

最後にウォールナットを使用した弘益のおすすめ家具について紹介させていただきます。

応接テーブル [KVT-1260(WN)]

KVTシリーズは、弘益のミーティングテーブルシリーズです。重厚感と高級感を兼ね備えた存在感のあるデザインで、応接シーンにおすすめです。

 

カタログはこちら

 

カフェテーブル [CFL-T80B]

シンプルなデザインのラウンジ向けテーブルでどのような空間にも馴染みます。

 

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センターテーブル [OT-1260]

OTシリーズは、弘益のミーティングテーブルシリーズです。コンパクトでシンプルな高級感のあるテーブルです。応接シーンでのご使用におすすめです。

 

カタログはこちら

 

まとめ

今回は、ウォールナットの特徴や種類、メリット・デメリット、そして最後におすすめの家具について紹介しました。ウォールナットは頑丈で衝撃に強く、長く愛用できる家具や建材に向いている木材です。ウォールナットの色合いやさわり心地を備えた家具に興味がある方はぜひこちらからお問い合わせください。また、家具選びでお悩みの際は、私たちが家具選びをサポートさせていただきますのでお気軽にご相談ください。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

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